テント看板も、提灯も、のれんも赤色だ。
異様に目立つ。
住宅街にあって、この顕示欲が微笑ましい。
カウンターだけの店内に入ると、おばさんがひとり、ラーメンを食べていた。
近所の人なのだろう、お店のおばさんと親しそうに話している。
私を見ると、「いらっしゃい!」と、元気に微笑んでくれる。
いちげんさんは珍しい様子で、歓迎ムード。
さっそく、注文する。
おばさんたちの会話を聞きながらラーメンを待っていると、出前から店主の男性が帰ってきた。
夫婦だけで店を切り盛りしているようだ。
ラーメンはさっぱりしたとんこつスープにストレート麺。
多めのネギともやしに、きくらげが乗っている。
派手さは無いが、店主の誠実さが感じられる。
チャーシューが少し小さめだが、それも仕方が無い。
なぜなら、値段がなんと450円なのだ。
食べログに一件の投稿があるが、評価は2.9と厳しい。
だが、「場末のグルメ」としては良い感じ。
立地といい、店内の雰囲気といい、場末感が漂っている。
ということで、場末度90点の合格点だ。 |