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雀鬼7番勝負(1月吉日)

12月31日、仕事で比叡山に登った。
毎年大晦日に、京阪電車の人と一緒に比叡山へ挨拶に行くのが行事になっているという。
私と部下のM君、そして京阪電車の広報宣伝の人2人と、夜の10時に営業所で待ち合わせをして車で出発した。
やはり、山は寒かった。
それでもたくさんの参拝客が白い息を吐きながら、熱心に年越しの儀式に見入っていた。
夜に弱い私は眠たいのと寒いのとで、儀式に気持ちが行かなかった。
参拝のバスツアーに添乗してきていた京阪電車の人に破魔矢をいただいた。
私たちは一通り挨拶を済ませた後、午前2時に下山した。
真夜中というのに、京阪の三条駅界隈は昼間のようににぎやかだ。
イッパイ飲み屋で1時間程呑んだ後、阪急電車で帰途に着いた。
酔いが回っていたのでゆっくり座って帰ろうとしたのだが、なんと通勤ラッシュのように満員だった。
私は吊革につかまりながらうたた寝し、何度も倒れそうになった。
その時、比叡山で貰った破魔矢が人にぶつかってポキっと折れてしまったのだ。
正月から縁起が悪いではないか。
今年は悪い年なのではないだろうか。

そんな不安を抱きながら、1月2日、高校の友人と麻雀をした。
対戦相手はいつものH君(女体アナリスト)、T君(不倫研究家)と印刷屋さんのI君(子持ちフェチ)。
半荘を4回終えた所で、それぞれがトップを1回ずつ取りあって、ほとんど勝ち負けのない状態だった。
次ぎの半荘は配牌もツモも悪い上、振り込みが続き、南場の1局を終えた所で箱には5千点と百点棒が少ししか残っていなかった。
残り3局だが、親の番はなくなり、ツキの流れから箱割れドボン(点棒が無くなった時点で終わり)も目前の状態だった。
折れた破魔矢が脳裏に浮かんだ。
だが、そんな不安を振り払うような大逆転になった。
まず1局目、下図のテンパイになった。

鳴きタンヤオ(端牌がない)でドラが4つで満貫になる。
これはI君が振り込んで、8千点を手に入れた。
これでドボンの危機をなんとか逃れ、一息ついた。
次ぎの局はあわや役満になるところだった。

字牌で上がれば、字一色の役萬だ。
しかし、字牌の残りは場に2枚ずつ出ている。
4枚全部鳴いているので、これらの牌は誰も出さないはずだ。
取りあえず単騎待ちになった。
私の風が西だったので、鳴いた4枚全部が役牌になり、上がれば倍満になる。
結局の単騎待ちに変えてから、ツモり上がりとなった。
これで1万6千点をゲットし、持ち点が2万9千点になり一躍トップに浮上した。
つまり、この時点で誰も浮いていないのである。
次ぎの最終局を2千点で上がれば、トップで終了となる。(注:トップは3万1千点以上)
しかし、次ぎの手配はバラバラだった。
だが、三色とチャンタが見えていた。
慎重に端牌を集め、下図のテンパイになった。

ここでH君がを振り込んだ。
これが私とI君とのダブル当たりになった。
点数によってはI君がトップになる可能性があったが、幸いにもI君は−1で終わった。
これでトップになり、+20で○が3個頂いた。
絵に描いたような大逆転のトップだった。

次ぎの半荘も+26のトップを取り、今年初の麻雀は+52と○が6つの勝利となった。
帰りにがんこ寿司で、思いきり飲んで食べて帰った。
その間、折れた破魔矢のことはすっかり忘れていた。


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