●TOP 

 




★ウランに噛まれる

私は兵庫県人だが、勤めがずっと大阪だったせいか、大阪人という意識が強い。
大阪人にとって、東北の方向は鬼門なのだろうか。
12月に京都に勤めを変えてから、ろくな事がない。
ド壺に陥っている営業所を任されるわ、とんでもない上司を持つことになるわ、仕事のトラブルが重なってやってくるわで、悪いことが10年分まとめてやって来た感じだ。
♪人生は潮の満ち引き、来たかと思えばまた逃げていく
失くしたかと思えばまたいつの間にか戻る♪
さだまさしの「転宅」という唄のフレーズだ。
そうそう、人生は波なんだよなと私は大きく頷く。
もうすぐ、幸運の波が押し寄せてくるかもしれない。

やはり、嫌なことがあると、ウランという愛犬は心を癒してくれる。
私が帰ってくるのを忠実に待っている。
「やっぱり、お前だけは僕を信じて、待っていてくれるんやね」
ところが、である。
今日、ウランを部屋に入れて、戯れていた。
突然、「キャーン」と大きな声を上げた。
と同時に、私の指を思いきり噛んだのだ。
左手の中指に歯形が付いたほどに。
「オイオイ、お前までもが私を虐めるのか」

飼い犬に噛まれるようでは、まだまだ幸運の波は先のようである。

 

★もくじ