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★ウランの立場
漫画家の東海林さだおさんは、「犬の哀れ」について書いておられた。
以下、引用するとー
犬と人間のお付き合いは新石器時代から、約7000千年前のことである。
最初、犬は人間に頼らずに自活していた。
いつしか、人間が犬を家畜として採用した。
その採用条件は「忠実」である。
「どうだ、ひとつ、忠実ということでやってみる気はないか」と人間が声をかけ、
「そうか。忠実で食っていけるのか」と犬は気づき、犬の仲間の間に、「忠実は商売になるらしい」と知れ渡った。
そして、犬は人間の家畜となる。
だが、この7000年前の選択を良しとしない犬の仲間がいる。
チャウチャウを筆頭に、ブルドッグ・秋田犬・セントバーナードの一派である。
特に、チャウチャウは忠実に生きることに困惑している。
朝、起きたときから困惑しており、散歩をしても心が晴れず、困惑しつつゴハンを食べ、昼寝をするときも困りながら眠っている。
反対に忠実一路の道を邁進している一派がいる。
シェパード、ボクサー、グレートデン、ドーベルマンなどである。
これらは犬界の「体育会系」と呼ばれ、自分たちの日常に何の疑問も抱いていない。
そして、得意な存在がブルテリア。
ブルドッグとテリア種の掛け合わせであるこの犬は自分の存在が嫌になっている。
何故、こんな目に遭うのかと嘆いている。
厭世犬と呼ばれている。
そして、反対派でも肯定派でもない一派もいる。
お座敷犬と言われている連中で、マルチーズ、ポメラニアン、ヨークシャーテリア、チンなどがそうだ。

はたして、ウェルシュ・コーギーのウランは反対派なのか、肯定派なのか、それとも…。
表情をみていると、厭世している様子も困惑している様子もうかがえないが…。















困った顔をしているチャウチャウ


厭世しているブルテリア

 

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